影武者日記
このところ更新が滞ってましたけど、カメラのレストアをやったり自転車で走り込んだり、けいおん!
映画を見に行ったりと平常運転です。クリスマス?何ですかそれ。
ミノルタ SRT101を手に入れました。全体的にきれいな状態だけど、ファインダーのゴミが目立ちます。
軍艦部を開けて掃除してしまいましょう。
用意するものはこれ。0番のプラスドライバー、同程度のマイナスドライバー、平チップのカニ目レンチ、
吸盤オープナーの1番、薄い平ゴム。SRT101はTTL測光機としては、軍艦部の分解がものすごく
簡単なカメラなのです。(^^)
ドライバーを当てて巻き戻しノブを外します。これも含めてネジは全て正ネジ。
吸盤オープナーで巻き上げノブを外します。2枚のワッシャーの紛失に注意。
シャッター/ASA感度設定ダイヤルをB/6400位置にしてから外します。
理由はこのダイヤルにテンションのかかった連動糸が取り付いているため。糸が一番緩む位置が
ここで、他の位置だとダイヤルを外した瞬間に糸が勢いよく巻き戻って滑車から糸が外れたり絡まったり
する可能性があるからです。
また、スプリングが入っているのでネジを外す時は一番上のプレートを押さえてから外すこと。
前面の隠しネジを外します。赤ポッチがネジになっていて、これをゴム板などでしっかりと挟んで回す。
この時両脇のプラパーツのネジは無関係なので絶対取らない事!内側で止めているナットが
内部に落ちて取れなくなる可能性があります。
SRTスーパーの場合も基本的には一緒。ただし赤ポッチは無関係で、プリズム前のカバーを外して
内部両脇のマイナスネジを外しましょう。
巻き戻しノブ下のプレートを外します。カニ目レンチの出番ここだけ。(笑)
連動糸を巻いているプーリーが外れるのを防ぐため、カニ目プレートを取り付けておきます。
前方の黒/茶の配線を避けてからプリズム押さえのネジ二本をマイナスドライバーで外せばプリズムを
引き抜けます。プリズム直付けのCdSへ3本の配線が伸びていますが、ファインダーの掃除程度なら
これは外さなくても可。ただしプリズムを避けて置いておく時に引っ張って切らないよう注意が必要です。
プリズムが外れました。この個体は以前ここまで開けた痕跡があり、新しいモルトプレーンが前方に
挟まっていました。ただこの位置にモルトを置いてしまうとプリズムが腐る原因になるので、外して
フェルトに交換しておきます。プリズムとコンデンサーレンズの表面を清掃し、埃を払って組み付け。
組み付けは逆手順になるわけですが、幾つか注意点があります。まずトップカバーを下ろす時に
ファインダー両脇と前面左の連動糸を引っ掛けない事。前面の配線を挟まない事。
シャッター/ASA感度ダイヤルの組み付け。B/6400位置ならASA感度側のプレートは足が長い方が後ろ、
短い方が前になるのでダイヤル本体にプレートを入れて、押さえつけながら挿入します。
上手くはまればこのように奥までしっかりと押さえられるはず。
シャッター位置プレートをネジ穴の位置に合わせて組み付ければ完了。
カニ目プレートも締め過ぎると真下のプーリーが動かなくなるので、ほどほどに。ここまで組んだら
絞り連動リングとシャッターダイヤルを操作して引っ掛かりなくスムーズに動かせるか、ファインダー内の
速度表示や露出指針が動くかどうかをチェック。引っかかりがあればやり直し、最悪糸が切れます。
巻き戻しノブのネジをフィルム室に落としこんでしまい、なおかつ裏蓋を閉めちゃった・・・なんて場合は
底蓋を開けてここの金具=裏蓋の開閉爪を押さえればOK。
ファインダーがきれいになったところでその他の解説。SRT101は大きく分けて初期型と後期型の
二種類があり、今回手に入れたのは後期型。その違いは主に4点、巻き上げの重さ(初期型/重い、
後期型/軽い) シャッター/ASA感度ダイヤルの形状、外装・内部ネジの形状(後期型はプラスネジ使用の
時代に入っている) 底蓋内部のミラー連動ギアの材質。
上の写真は初期型のシャッター/ASA感度ダイヤル。銀色モデルでも黒い色の物が付き、ダイヤルの
形状は細かい縦目です。
後期型の、このカメラの本来のダイヤル。形状と色が変更されてSRTスーパーと同じ物になりました。
底蓋を開けてみると、ミラー連動ギアが初期型は黒、後期型は白。他の部品も形状が変わっていたり、
基板を止めているネジがマイナスからプラスに変わりました。
ちなみに初期型の方は分解済みの部品取り機。初期型もまともな個体を手に入れてみたいですね。
その他のお買い物。
ホルガ135PC、ご覧の通りピンホールカメラです。
シャッターはバルブのみ。もともと簡素な構造なホルガの中でもさらに単純な、しかし撮影が難しい
カメラだと言えますね。
コニカ FM。外光式CdS露出計を備えた1964年登場のカメラ。
露出計はCdS前面のシャッターを開け閉めする高低切り替え式で、指針に対応する表示板が
回転して適性露出を示します。同年登場のキヤノンFXと同じ構造ですね。
FM(というかコニカFシリーズ)の特徴箇所が二点。一つは縦走り金属幕のコパル スクエアの採用。
カシャンカシャンと軽快なシャッター音が心地良いのです。(^^)
もう一つはFマウント。・・・といってもニコンのFマウントとは別物ですよ。コニカFシリーズ独自の
マウントで、口径が小さすぎたせいか普及せずに終わってしまいました。
開放測光の口径40mm、フランジバック40.5mmのバヨネットマウントで、右側のボタンは絞り込みボタン、
左側はレンズロック解除ボタン。
外装は非常に綺麗で、ファインダー内部に巨大なカビという個体でした。清掃のため開けてみると
大量に詰め込まれボロボロになったモルトに幻滅!問題のカビそのものは大した事なかったのに、
モルトの交換・除去がものすごく大変でした。しかも組み上がってみると今度はスローガバナの
機嫌が悪くなるし・・・。注油で治りましたけど、全体的に構造が妙に凝ってて整備が大変なカメラ。
当分触りたくはないですね。(^_^;;;
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